Mr.Big (2023/日本武道館)
演S 歌A 見A 音B 客A
『The BIG Finish Farewall Tour』銘打たれた日本公演最終日。個人的に、ロック・コンサートは18年ぶり、Mr.Bigは27年ぶり!だ。娘と2人で出掛けるのは二度目。デビューから34年、Mr.Bigに最後の時が来た。Eric曰く「悲しいけど、悲しむのではなくお祝いをしよう」
席は1階席の最前列。すぐ下のアリーナ席で換算すると前から10列目くらいに東側(Paul側)だ。最新の音響システムがどういう風になっているのかいまいち理解できなかった。
1曲目はいきなりBillyのトリルから始まって「Addicted To That Rush」。最初からハイテンション。Pat亡き後のドラマーはNick D'Virgilio。正確でパワフルなプレイだったが、やはりPatとの違いは感じた。
続いて「Take Cover」「Undertow」と続いた後、『Lean Into It』全曲再現へ。聴いているうちに「懐かしい曲たちへのお別れか」と思った。音のバランスがギターが少し聴こえ難いせいで「Never Say Never」のリフ等、聴きにくかったり、「Lucky This Time」の高音はEricが厳しそうだった。どの曲も名曲だが、順番通りのせいか、結構あっさりとしている印象。やはり、次が何の曲か分からない方が良いなと思った。
この後はアコースティック・セット(EricとPaulがアコギ、Nickはスネアとキック)。ステージ前方の花道の一番先端で、4人揃って音量も控えめにしたコーナー。個人的にはこのコーナーがハーモニー等よく聴こえて良かった。選曲も最高で「Big Love」「The Chain」「Promise Her The Moon」と、本当に嬉しかった。「Where Do I Fit In?」「Wild World」でこのセットは終わり、続いてPaulのソロ。後半で「Nothing But Love」のソロをそのまま演奏し、好きな曲だったので得をした気分。「Colorado Bulldog」を挟み、Billyのソロ。Billyへの声援が特に大きかった。そしてその流れから「Shy Boy」。大半をBillyのヴォーカルで演奏。Billyは「Voodoo Kiss」の超低音から高音まで多彩さを見せた。
ここでBilly一人が残り、ファンへの挨拶とスピーチ。バンドの歴史や思い出を挟み、34年間の感謝と日本への愛を伝えていて感動的だった。この後、メンバー一人一人を改めて紹介、最後に紹介されたPaulがなかなか出て来ないと思ったら、ポールの奥さんと子供が登場、大声援に包まれる。続いてEric、Nick、Billyの奥さんも登場。更に、Patの奥さんと長男まで登場し、拍手と涙に包まれた。音楽コンサートで音楽以外で感動するのも珍しい。 最後に(おそらくアンコールとして)「30 Days In The Hole」、そして恒例の楽器交換タイム。ヴォーカルをとるBillyが掛け合いのレクチュアをしてから「Good Lovin'」。本当にBig Finishとして「Baba O'Riley」。優れたカヴァーバンドとしての楽しみ方も示してくれた存在だったことを思い出し、2時間半の大声援で幕を閉じた。
久しぶりの武道館だったが、ライブ前後の大行列は昔と一緒。疲労感もを思い出せたのもちょっと嬉しかった。
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