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これまでで最大の激戦で、最もハイレベルの争いになったこの年。前年1位のYngwieはさらに上昇し、連続1位でも全くおかしくない。それどころか、通常の年なら6位まではどれでも首位にたつことが出来ただろう。未だかつてこれほど音楽的に充実した年はなかっただろう。 まずは5年ぶりに王座についたBeatles。3月にPaul McCartneyがソロで初来日する。66年のBeatles以来四半世紀ぶりの来日である。このコンサートにとにかく感動、言葉で言い表わすことは出来ない。Paulのソロではなく、やはり数々のBeatlesナンバーに圧倒されてしまったのでBeatlesがランクされたというわけだ。 2位のWhitesnakeは2回も観に行ってしまった。RATIUGでも多くカヴァーしていたし、Steve Vai加入やニュー・アルバム等話題も豊富だったし、何と言ってもAdrian Vandenbergのファンだったことが大きい。この時期のギターへのアプローチは彼の影響が最も大きかった。 3位は、Paul McCartney来日直前に初来日を果たしたRolling Stones。2年前のMick Jaggerの時と同じく世間では大騒ぎしていた。BeatlesにStonesと、立て続けに夢がかなった90年春である。 この他、HelloweenはRATIUGで多くカヴァーしたことで相変わらずよく聴いていた。ここ3年、コンスタントに多く聴いている。 Motley Crueは、これもライブに行ったのだが、このライブは大きな意味を持っている。ここ数年続いたテクニック至上主義に疑問を投げ掛けただけでなく、その圧倒的なノリの良さや楽しさで、ロック本来のあるべき姿を証明して見せられた気がした。その後9月に12位に入ったAerosmithのライブにも行くのだが、これもMotleyと同じタイプのライブであった。この2つのライブは再び音楽の聴き方が変わっていく直接の原因となるのであった。 White Pom PomはRATIUG解散後の自己のバンド。ちょうど、Motley Crueのライブのような楽しい音楽やMiles Davisのライブで知ったジャズの世界、フュージョンにも興味が出て来て、改めて音楽の幅広さを再認識したところだった。White Pom Pomは何でもありのバンドで音楽レベルも高かったので、RATIUGとは違いかなりの思い入れを持って活動していた。 下位では、Ozzy Osbourneも、ひいきのJake E.Leeに加えRandy Rhoadsにも入れこんだ。 前年に話題のバンドが多くデビューしこの年に来日等、進撃を開始した。Extreme、Mr.Big、Blue Murder、Badlandsらがそれである。 9月にジャズ界の巨人・Miles Davisのライブに行き、これまた大変感銘を受けたのだが、その後わずかで亡くなってしまったのがとても残念だった。 8位のRed Hot Chillipeppersや25位のJane's Addictionも新しいスタイルの音楽を提示してくれたという点で重要だった。 |